爪水虫とは病気?どのような治療法があり、病院ではどのような薬が処方されるのか、またそれぞれの薬の効果、価格についての情報をまとめます。

爪水虫とは?

爪水虫の原因菌は白癬菌と呼ばれ、カビ(真菌)の仲間です。白癬菌が足にいれば足水虫(足白癬)、足の爪に侵入すると爪水虫(爪白癬)ということになります。

 

白癬菌はケラチナーゼという酵素を出し、皮膚の角質の構成成分であるケラチンというタンパク質を溶かし、それを食べて増殖します。ケラチンが多く含まれる爪や髪の毛など部位に発生しやすく、爪水虫は足の親指によく見られます。

 

症状としては

  • 爪が白や黄色く濁る
  • 爪がボロボロ欠ける
  • 爪が変形し分厚くなる

などが挙げられます。

痛みや痒みなどの自覚症状が比較的少ないのも特徴の一つです。

 

このような症状に気づいたら、まず皮膚科を訪れましょう。

以下、皮膚科で行われる治療法、処方される薬など紹介いたします。

爪水虫の治療法

 

<内服薬の服用>

1)イトリゾールカプセル50(一般名イトラコナゾール)

itraconazole

出典:http://www.rad-ar.or.jp/siori/kusuri_img/616290177_3077.jpg

 

(服用法)

パルス療法と呼ばれる服用法です。

1回2カプセルを1日2回食直後に服用。これを1週間継続し、3週間休む。これを3回繰り返します。実質の服用期間は3週間です。

ちなみにイトリゾールが食直後なのは理由があります。

イトリゾールは水に溶けにくいので、空腹時では吸収が悪くなってしまいます。

脂肪分や胆汁の助けが必要なため、食直後となっているのです。

 

(注意点)

イトリゾールは相互作用(飲み合わせ)が非常に多い薬です。

 

併用禁忌の薬を以下に挙げておきます。

  • アゼルニジピン、ニソルジピン、エプレレノン、アリスキレン(降圧薬)
  • トリアゾラム(睡眠薬)
  • ピモジド、ブロナンセリン(抗精神病薬)
  • キニジン、ベプリジル(抗不整脈薬)
  • エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン(片頭痛治療薬)
  • ダビガトラン、リバーロキサバン(抗凝固薬)

など、一緒に服用することで一方の作用が強くなる物が多くあります。

 

またもともと肝臓の悪い方も症状を悪化させる可能性があるため使用することができません。他にも妊娠の可能性がある人、妊婦は服用できません。胎児に奇形を生じる可能性があるからです。

イトリゾールは本当に制限が多いのです。

 

(価格)

1カプセル394.8円。1日4カプセル 3週間で33163.2円

 

 

2)ラミシール錠125mg(一般名:テルビナフィン)

terbinafine

出典:http://www.rad-ar.or.jp/siori/kusuri_img/610412199_1356.jpg

 

(服用法)

1日1回 1回1錠を6ヶ月間服用します。

症状により治療期間は変わります。

(注意点)

重い肝機能障害や赤血球・白血球・血小板が減少の副作用がみられる可能性があります。

その為、肝臓の悪い方や、血液に障害のある方は使用できません。

又、肝機能、血液検査を定期的に行う必要があります。

(価格)

1錠202.9円 1日1錠 6か月で36522円。

 

(内服薬の良い点)

内服薬は腸から吸収され、爪に移行し留まることで持続的な効果を発揮します。

その結果、爪の奥深くの白癬菌を退治することができます。

 

 

<外用薬を塗る>

 

1)クレナフィン爪外用液10%(一般名:エフィコナゾール)

クレナフィン爪外用液10%

出典:http://clenafin.jp/product/img/photo_01.jpg

 

エフィナコナゾールを有効成分とする日本初の外用爪白癬治療薬です。

以前は日本国内で承認されている爪白癬治療薬は経口抗真菌薬のみでしたが、先にも記載しましたように、肝障害等の副作用や薬物相互作用がみられるという欠点があります。

ですから、爪白癬に対し有効性が期待できる外用薬が登場したということは画期的といえます。(平成26年9月保険適応)。

 

ただし、必ず顕微鏡検査もしくは培養して、爪白鮮が陽性であることが判明し、はじめて処方されます。(月1~2本)

 

(使用法)

ボトルの先端のハケで、1日1回入浴後に ①爪全体 ②爪の両側 ③爪の先端 に塗布します。

その際、皮膚に付いた余分な薬液は綿棒かティッシュで拭き取ること。

内容量が3.56gとあまり多くはありませんが、衛生面から1本を4週間以内に使い切ることを推奨しています。

 

(価格)

1本(3.56g;4週間で使い切る)の薬価約5900円。

自己負担額1770円(3割負担として)

 

2)ルコナック爪外用液5%(一般名;ルリコナゾール)

ルコナック爪外用液5%

出典:http://medinfo-sato.com/products/luconac/images/luconac_sato_01.jpg

 

ルコナック爪外用液はルリコナゾールを高濃度で配合(従来の1%→5%)することで、爪に対する透過性、貯留性を高めた製剤です。

 

(使用法)

プッシュ式のボトルに入っています。1日1回塗布します。

①    1回押して薬液を出し、爪全体に行き渡るように塗り広げます。

②    次に爪と指の間に1回押して薬液を出します。

 

薬を塗った爪は、寝具や衣服(靴下)にふれる前に乾かす。

塗り終わったら容器先端をティッシュペーパーなどできれいにふき取ること。

 

クレナフィン同様、ルコナックも、必ず顕微鏡検査もしくは培養にて爪白鮮が陽性であることが判明してはじめて処方されます。

 

(価格)

1本 3.5gで 3492円

 

(効果比較)

クレナフィン

評価項目:52週目の完全治癒率(投与期間48週)

結果:全体:17.8%(117/656 例) 日本人:28.8%(53/184 例)

ルコナック

評価項目:塗布開始48週時の完全治癒率

結果:14.9%(29/194例)

 

上記の結果をみると、クレナフィンのほうが完全治癒率は高いですね。

クレナフィンには日本人だけを対象にしたデータもだされていて、日本人の治癒率がかなり高く出ているのは、日本人は家のなかで、靴を履く習慣が無いことによるものと思われます。

まとめ

以上、病院で処方される薬について、ご紹介しました。

内服薬か? 外用薬か?

それは爪水虫が軽度か重度か、又、患者が他の病気に罹患していないか、飲み合わせに問題のある薬を服用していないか、などによって医師の判断で決めていくことになるでしょう。